Snow

Snow
Snow
著者:Orhan Pamuk
発表年:2002
オススメ度:★★★★
英語難易度:★★★
読了日:2019.02.04

あらすじ

2006年に、トルコ人初のノーベル文学賞を受賞した、オルハン・パムクによる政治小説で、原書はトルコ語です。

長年ドイツに亡命していた、主人公のジャーナリスト、Kaは、その時、多くのイスラム教徒の女性が自殺しているという、トルコのKars(カルス)という街に取材にやってくる。(ちなみに、トルコ語で「雪」は「Kar」だそうです)
そこで、イペッキという美しい女性と再会するも、すぐにある事件に遭遇し・・・

私の感想、レビュー

(Guneli Gun訳)

この作品は、実は、私は、昨年2018年の今くらいの時期に、冬のこの季節に合う本はないかなあと探していたところ、見つけた小説でした。

ただ、昨年は、なぜかやっぱりやめておこうということになり笑、そして、今年は、やっぱり読もうということになりました笑

私は、トルコの小説自体、おそらく、読んだのは初めてなのですが、面白かったです!

ただ、私が、恋愛小説が苦手なためか、恋愛のシーンは正直退屈で、恋愛シーンの代わりに、もっとハラハラドキドキするようなサスペンスシーンがあれば、もっとも面白い小説だったのではないか?と思ってしまいました。

それでも、トルコの情勢を調べながら読み、世俗主義とイスラム教の間の対立という信仰と宗教の問題、クルド人やアルメニア人との人種の問題、組織と軍隊との対立、などなど深刻な内容で、決して明るい話ではありませんが、ストーリーは、次から次へと色々なことが起こるので、最後まで飽きることなく楽しめました。

英語は、所々、難しい単語が出てくるものの、新訳のため?か、全体的には読みやすく、英検1級の1次試験にギリギリ合格できるくらいの実力があれば、辞書なしで、十分楽しめると思います。(私はトルコ語は分からないので、あくまでネット上の情報が元ですが、トルコ語の原文はかなり難解とのことです。)

私は、あまり宗教心の強い方ではないので、正直、理解できないところが多々あり、また、恋愛はいいから、はやくストーリーを進めてくれ!と思ってしまうところもあり笑、語り手の小説家までが、イペッキに惹かれ、彼女の美しさを何度も語るシーンは、少しうんざりしました笑

それでも、雪に閉ざされた地方都市で起こる、たった三日間くらいの出来事に、惹き込まれましたので、やっぱり著者パムクのストーリーテリングが上手なんだろうなあと思います!