英語スピーキング スキルアップBOOK

英語スピーキング スキルアップ BOOK (アスカカルチャー)

レベル

スピーキング中級〜上級

概要

構成は、はじめに、全12のチャプター、参考文献、各種英語検定相対表です。

はじめにでは、植田一三先生の「borderless English」の考えなどが載っています。
チャプター1は、スピーキング力について、日本人と外国人の外国語を学ぶ上での態度の違い、効率的な勉強法など。
チャプター2は、発音の勉強の仕方と、リズムとイントネーションについて。
チャプター3は、効率的な語彙習得法と、主に類語の使い分けについての説明など。
チャプター4は、基本動詞の重要性と、多義語のイメージのつかみ方の説明など。
チャプター5は、日本語と英語の発想の違いの解説など。
チャプター6は、前置詞に関する解説と、クイズ形式の穴埋め問題など。
チャプター7は、主に文法の解説など。
チャプター8は、英検準1級の面接の4コマ漫画の描写トレーニング用の問題など。
チャプター9は、英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニングの簡易版と言う感じです。
チャプター10は、独学勉強法の解説など。
チャプター11は、各種検定試験の概要など。
チャプター12は、多義語や類語に関する解説など。
参考文献では、文字通り参考文献が、各種英語検定相対表では、各種試験の難易度が相対表になって載っています。

この教材は、主に「勉強法の解説本」です。

長所

長所は、英語スピーキングに関する正確な分析が載っていることだと思います。
たとえば、14ページでは、日本人の英語の20の問題点が載っていて、非常に的を射ていると思います。
他にも、この本を読んだことで、「だから自分は発信力が低いんだ!」とか「この勉強法は使えそうだ!」とか、新たな気付きを得られる箇所が多々ありました。
他の参考書にはあまり書いていない、貴重な情報が得られます。

また、「はじめに」の「borderless English」の考えは、為になると思います。
私自身、ネイティヴの英語が理想で、非ネイティヴの英語を軽視していたところがあったので、今でもネイティヴ並みを目標としてはいますが、この本を読んでから、英語に対する考え方が少し変わりました。

今や英語を話す人は、ネイティヴよりも、非ネイティヴのほうが多いので、ネイティヴの発想やアクセントを理想として信仰するのではなく、世界中の人にとって分かりやすい英語を身につけるべきだという主張は、非常に理にかなっていると思います。
他の国では、自国のアクセントに自信を持っている方たちが多いのに対し、日本ではなぜか、日本語訛りを悪く言う方もいるので(私も少なからず、そういう発想がありました)、「borderless English」の考えは参考になります。
アメリカ人が、アメリカ訛りで、イギリス人が、イギリス訛りで話すのが当たり前のように、日本人が、日本語訛りで話すのは当たり前で、それまでは、日本語訛りを良い事だとは思っていませんでしたが、この本を読んでから、自分の視野が狭かっただけだと思えるようになりました。

短所

短所は、他の著作と被る所が多いことです。
上でも述べましたが、チャプター9は、英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニングに書いてある事が多いですし、ほかにも、文法の解説や、多義語や類語の解説は、コンピュータ版TOEFL TESTライティング完全攻略と被る個所が多いです。

また、解説本の側面が強く、この本でトレーニングがあまりできないところも短所だと思いますが、表紙に「SPEAKING力アップのノウハウがこれ1冊でわかる」と書いてあることからも、もともと「勉強法解説本」であって、トレーニングをするための物ではないので、短所とは言えないのかもしれません。

向いてる人

・中級者以上でスピーキング力UPのための効果的な勉強法を知りたい人

向いてない人

・まったくの初心者の人
・この本を使って、トレーニングをしようと思っている人

私の感想

さすがIchy先生と言う感じで、ためになる情報が得られるページが多数ありました。
個人的には、10〜11ページの、スピーキング力とは何か、14〜16ページの、日本人の英語の20の問題点、20〜23ページの、外国語スピーキングの達人の勉強法、36ページの、役立たないボキャビルの原因、105〜112ページの、「千と千尋の神隠し」と「赤毛のアン」の台詞の日英比較、チャプター8の、描写トレーニングが為になりました。

ただし、上でも述べましたが、この本は、あくまで「勉強法解説本」と捉えるほうが良いと思います。
私も、最初の英検1級の2次試験に落ちてから、その打開策として、この本を購入し、この本を使ってトレーニングをしようと思っていたのですが、書いてあるのは、主に勉強法であって、期待していた「問題集やドリル」ではなく、トレーニングできるページが少ない事が、個人的に残念でした。
なので、1回全部目を通して以来、たまに気になるページを見るくらいしか、この本は使っていません。
文法や多義語や類語などは、辞書を使えば済む事ですし、ほかの著作と被るところは省いて欲しかったと思いました。
また、チャプター8の描写トレーニングのような、なかなか他にはない内容を、もっとページ数を割いて充実させてほしかったです。
描写トレーニングの教材は、探してもあまりないので、私も自分で、英会話描写トレーニングというページで、すこし作ってみました。

また、37ページの、効果的な英英辞典活用法で、「英語音痴打開策としては、何といっても英英辞典を活用すること」と書いてあったのが、私が、アンチ・バベルの塔に取り組む決意をした、大きなきっかけの一つです。
実際に塔の音読に取り組むようになった今、この本に書いてあることは、本当に的を射ていると実感しています。

ちなみに、アンチ・バベルの塔については、下記を参考にしてください。
アンチ・バベルの塔建設終了!
アンチ・バベルの塔について

効果的な使い方

本書は、スピーキングの勉強法に迷っている方が、今後の学習プランを練る上で、参考にするのが、もっとも良い使い方だと思います。
上でも述べましたが、この本で、トレーニングは、あまりできません。
「勉強法解説本」として使うのが一番です。

また、重要動詞の一覧表なども載っているので、この一覧表に載っている単語のみで、アンチ・バベルの塔を作って、使いこなせるようになるまで音読するのも、重要動詞の使い方が身について、非常に効果的だと思います。

マスターすると?

スピーキング力の概要、効率的な勉強法が学べます。

最後に

短所もありますが、英語のスピーキングに関する事が非常に詳しく載っているので、目を通しておいたほうが良い内容だと思います。

英語スピーキング スキルアップ BOOK