The Metamorphosis and Other Stories

The Metamorphosis and Other Stories (Dover Thrift Editions) The Metamorphosis
The Metamorphosis and Other Stories
著者:Franz Kafka
発表年:1913〜1919
オススメ度:★★(1回目)
★★★★(2回目)
英語難易度:★★
読了日:2013.11.14、2015.08.12

あらすじ

1913年発表、The Judgment(判決)は、ある男の父親との葛藤の話。
1915年発表、The Metamorphosis(変身)は、朝起きたら虫になっていた男の話。
1919年発表、In the Penal Colony(流刑地にて)は、ある探検家が、処刑の立ち会いに招かれる話。
1919年発表、A Country Doctor(田舎医者)は、ある医者が、遠く離れた子供の治療に行く話。
1917年発表、A Report to an Academy(ある学会報告)は、猿による独白。

私の感想、レビュー

(一回目読了時、2013.11.14)(Stanley Appelbaum訳)

全体の感想としては、なんだか不思議な話でした。
なんというか、暗いけど、ふざけているというか、ブラックユーモアな感じです。
「The Metamorphosis(変身)」を、目当てに買ったのですが、一番気に入ったのは、「The Judgment(判決)」です。

英語は、簡単ですが(原書はドイツ語です)、内容が、不思議な話で、少し分かりにくく感じるかもしれません。

私の感想、レビュー

(二回目読了時、「The Metamorphosis」のみ、2015.08.12)(Ian Johnston訳)

最初に読んだ時は、あまりピンと来なかったカフカの「変身」ですが、何故かまた読みたくなって、この度、また読んでみました。
まだまだ、私は、この作品を完璧に理解しているとは言えませんが、前に読んだ時と比べると、その良さが分かったような気がします。

印象的なのは、朝起きたら突然、毒虫になっていたという、不条理、極まりないことが起きているのに、Gregor自身は、さほど、気にしていない様子で、私には、むしろ、Gregorは、虫になった後のほうが、幸せだったのではないか、と思いました。

教訓としては、何をするにしても、モームの「月と六ペンス」に出てくる以下の一文に尽きる、という感想を抱きました。

I should be thrice a fool if I did it for aught but my own entertainment.

あと、個人的に、ツボだったのは、虫になってしまった、Gregorが、壁や天井に張り付くのを好むようになるくだりで、確かに、どんな感覚なのか、自分が虫になったら、一度はやってみたくなるよなあ、と思いました笑
また、掃除婦が、「Come here for a bit, old dung beetle!」「Hey, look at the old dung beetle!」などと言って、Gregorを、気味悪がるどころか、からかいにくる所も、なんだか笑ってしまいました。

英語に関してですが、副詞句の挿入が多いので、少し読み難く感じるかもしれませんが、難しい単語は、あまり出てこず、英検2級くらいの実力があれば、辞書なしでも、十分楽しめるのではないかと思います。

ちなみに、原書はドイツ語ですが、英語とドイツ語は、共に、ゲルマン語派の中の「西ゲルマン語」というグループに入るので、言語的に近い所があり、私は、ドイツ語の作品は、なるべく、英語で読むようにしています。

不条理文学の傑作として名高い、この「変身」は、一般的には、「救いの無い話」とされていますが、私には、ザムザ家全員が、イヤなことから解放される、ハッピーエンドな話のように思います。

短編ですし、英語もそんなに難しくないので、多読の一環として、気になる方は、是非、読んでみては、いかがでしょうか?