The Diary of a Madman and Other Stories

The Diary of a Madman and Other Stories (Signet Classics)
The Diary of a Madman and Other Stories
著者:Nikolai Gogol
発表年:1835〜1842
オススメ度:★★★★
英語難易度:★★★
読了日:2016.02.20

あらすじ

狂人日記

19世紀前半、ニコライ一世圧政下のロシア帝国にて、下級官僚、Poprishchinは、ある女性に一目惚れするが・・・

ロシア帝国の首都ペテルブルクに暮らす理髪師、Ivan Yakovlevichは、ある日、妻が用意した朝食の中に、なんと「鼻」を発見!?そして・・・

馬車

一人の地主、Pythagoras Chertokutskyは、パーティーにて、自慢の馬車を、後日、知人らにお披露目することを約束する。しかし、彼はその約束をすっかり忘れ・・・

外套

ペテルブルクに暮らす書写者で下級役人の、Akaky Akakievichは、ボロボロだった外套を新調するも・・・

隊長ブーリバ

ウクライナのコサック軍人、Taras Bulba、その二人の息子、AndriyとOstap。ポーランドとの戦争に生きた三人の物語。

私の感想、レビュー

The Diary of a Madman(1835)(Priscilla Meyer訳)
The Nose(1835-1836)(Priscilla Meyer訳)
The Carriage(1836)(Andrew R. McAndrew訳)
The Overcoat(1842)(Priscilla Meyer訳)
Taras Bulba(1835)(Andrew R. McAndrew訳)

私の読んだ「Signet Classics」版は、以上の作品が収められています。
そして、裏表紙には、以下の言葉が。

The greatest artist that Russia has yet produced. - Vladimir Nabokov

そんな、ドストエフスキー、トルストイ、ナボコフなど、後世のロシアの作家に多大な影響を与えたと言われる、ゴーゴリの作品集、この度、初めて読んでみました。

感想は、本当に素晴らしかったです。

「Taras Bulba」以外は、クスクス笑ってしまうようなシーンが多くて、とても楽しめました。

印象としては、安部公房に似ているなあ、といった感じで、安部公房が好きな人なら、きっとゴーゴリも好きだと思います。

「Taras Bulba」は、他の作品とは違い、シリアスな作品です。

ウクライナの歴史やキリスト教について、全く知識のない私には、ウクライナ、ロシア、ポーランド、三国の関係性や、「Orthodox Christianity」と「Roman Catholicism」の違いなど、良く分からないところが結構ありました。

それでも、風景描写の美しさと言い、壮絶な戦場と処刑の様子と言い、親子間の複雑な気持ちの描かれ方と言い、本当に見事過ぎる作品で、私は、この中で、一番好きです!

英語は、難しい単語もたくさん出てきて、少し、読み難く感じるところもあるかもしれませんが、英検1級くらいの実力があれば、十分楽しめると思います。

読み終えたばかりですが、もうすでに、もう一度読みたくなるような、ドストエフスキーが多大な影響を受けたと言われているのも納得の、素晴らしい作品集でした。