A Pocket Full of Rye

A Pocket Full of Rye (Miss Marple) (Miss Marple Series)
A Pocket Full of Rye
著者:Agatha Christie
発表年:1953
オススメ度:★★★
英語難易度:★★
読了日:2018.01.25

あらすじ

裕福なビジネスマン、Rex Fortescueが、彼のロンドンのオフィスで毒殺された。
遺産を相続しそうなのは、妻の、Adele、長男の、Percival、その妻の、Jennifer、次男の、Lancelot、その妻の、Pat、長女の、Elaineら、Fortescue一族。
また、Rex Fortescueは、金儲けのために、数々の人を犠牲にしてきており、多方面に恨みを買っている様子。
捜査に乗り出した、Inspector Neeleだったが、事件はさらに・・・

私の感想、レビュー

ミス・マープルものの長編、「ポケットにライ麦を」。

この作品は、読者も一緒に推理を楽しめるような、プロットの論理性や一貫性が完璧な本格推理物というよりは、ヒューマンドラマといった印象で、謎解き要素は薄く、私は、本格推理物を期待していたので、思っていたのとは違いましたが、それでも、十分楽しめました。

ただ、チャプター13(全28)でやっとミス・マープルが登場という感じで、彼女がなかなか出てこず、また、事件を捜査するのは、ニール警部で、マープルはちょっとした相談役的な存在にとどまっているのが、少し物足りなかった印象です。

事件の調査が長々と描かれる作品とは違って、人間模様が主なので、そういった作品が好みの方には、むしろオススメかもしれません。

If you've had a happy childhood, nobody can take that away from you, can they?

それでも、上のような、いいなあと思うセリフがちょこちょこ出てきて、また、何とも悲しい結末の話なのですが、クリスティの人間描写は、登場人物がリアルに感じられて、読んでいて飽きませんでした。

ネタバレになってしまうといけないので、あまり書きませんが、特に、ミス・マープルが駆けつけた理由、その後の彼女の行動、最後のシーン、などなど、ミス・マープルの魅力が際立った作品だと思います。