ヴェニスの商人

ヴェニスの商人 [DVD]
原題:The Merchant of Venice
公開:2004
時間:130分
鑑賞日:2015.04.09
ストーリーの面白さ:★★★★
映像や音楽の美しさ:★★★★★
作品の世界観の良さ:★★★★★
心が動かされること:★★★★
非日常的刺激スリル:★★★

私のオススメ度:★★★★
英語難易度:★★★★★

あらすじ

16世紀前後、イタリア、ヴェニスでは、ユダヤ人への差別が熾烈を極めていた。
ユダヤ人で、金貸しのシャイロックは、商人のアントニオらキリスト教徒からは、顔に唾を吐きかけられ罵倒されるなどの迫害を受ける。
一方、アントニオの親友、バサーニオは、ポーシャという美しい富豪の娘に求婚するため、アントニオから金を借りようとするものの、アントニオの全財産は商船の中で、金を貸すことが出来なかった。
そこで、アントニオは、敵対していた、悪名高いシャイロックに金を借りる羽目に。
シャイロックは、今まで、迫害されてきた復讐として、金を貸すことには貸すが、その条件は、期日までに返済できなければ、「アントニオの体の肉を1ポンドいただく」というものだった・・・

私の感想、レビュー

私は、原作を読んだことがありませんが、この作品は、素晴らしい!の一言で大満足でした。
さすがシェイクスピアという感じで、時間を感じる事なく見入ってしまいました。

映像もイタリアの街並みや人々のファッションなどなどが美しく、音楽も宮廷音楽が魅力的で、世界観も、当時のヨーロッパの雰囲気が味わえて、本当に素晴らしかったです。

そして、何と言っても、シャイロック役の、アル・パチーノの演技に魅了されました!
ユダヤ人は他の民族と何か違うのかと熱弁をふるうシーンや、裁判で復讐を断固として果たそうとするシーン、などなど、かなり心動かされるものがありました。

原作は喜劇的な内容だそうですが、この映画は悲劇的なものになっていて、ユダヤ人への差別が前面に出されたものになっています。
ユダヤ人差別は、旧約聖書の「出エジプト」から始まるらしいのですが、聖書に書かれていることや、歴史が伝えていることは、どこまで本当か分からないので、全ては、一部の支配者同士の都合の押し付け合いなのかもしれません。
個人がその犠牲になること、本当に悲しく思います。

英語は、かなり難しいです。
私が借りたDVDのエディションは、日本語字幕しか入っていませんでしたので、日本語字幕で観ましたが、単語そのものは聞き取れるものの、英語が古くて、英語字幕で観ても、分からない所が多かったはずです。

何と言っても、セリフが、原作をそのまま採用しているようで、現代とは全然違った用法で使われている単語が多くて、理解できないところが多かったです。
1594〜1597年に書かれたと言われているらしく、いまから400年以上も前の英語なので、かなり難易度が高く、ネイティヴでも難しく感じるレベルだと思います。

英語は難しいですが、映画としては、愛と憎しみ、恋と友情、人種差別、宗教問題、などなど、様々なテーマが織り込まれ、何と言っても、プロットの面白さが際立つ、アル・パチーノの熱演が見どころの、素晴らしい作品でした!