ミュンヘン

ミュンヘン [DVD]
原題:Munich
公開:2005
時間:163分
鑑賞日:2014.11.26
ストーリーの面白さ:★★★
映像や音楽の美しさ:★★★
作品の世界観の良さ:★★★★
心が動かされること:★★★★
非日常的刺激スリル:★★★★

私のオススメ度:★★★★
英語難易度:★★★★

※ PG12指定、性描写有り、暴力・殺人描写有り

あらすじ

1972年、ミュンヘンオリンピックにて、パレスチナの過激派集団「Black September(黒い九月)」のメンバー達が、オリンピック選手村に侵入し、イスラエル選手2人を殺害、9人を人質に取り、イスラエルに収監されている、パレスチナ人の政治犯の釈放を要求するが、交渉は決裂、人質9人全員が殺害されるという、最悪の事態に。
この事件の報復に乗り出たイスラエル政府は、首相ゴルダ・メイアのもと、テロの首謀者とされるパレスチナ人11人の暗殺を決定、暗殺部隊が組まれる。そして、その暗殺部隊のリーダー、アヴナーは、イスラエルの情報機関モサッドから、指令を受け、任務を遂行していくが・・・

私の感想、レビュー

事実を基にしたこの作品は、163分と、少し長めですが、私は、惹きこまれ、最初から最後まで、退屈することなく、見入ってしまいました!

ただ、私は、中東情勢は、全然詳しくないのですが、オスマン帝国のころから、欧米列強の侵略、そして、現在の混乱へと、複雑な、歴史的背景、政治的背景があって、この映画を観ていても、とても悲しくなりました。

とにかく、作品の世界観というか思想性が印象的で、観ていて、
「テロに対して報復をしても何も解決しない」
「自分の気に入らない人間を罰してやりたいという欲望を満たしていく事が、本当に「正義」なのか?」
「憎しみの連鎖を断ち切るにはどうしたらいいか?」
というような、聴衆に対するメッセージも観て取れました。

ちなみに、スティーヴン・スピルバーグ監督は、ユダヤ人でありながら、イスラエル政府のこの作戦を批判するような本作を撮ったことで、イスラエル側から、「裏切り者」と痛烈に糾弾されているそうです。

あと、ストーリーは、ハラハラドキドキするシーンも多く、私は楽しめましたが、単純にストーリーが面白い娯楽映画というよりは、社会性や思想性の強いドキュメンタリーという感じですので、純粋なストーリーの面白さを求める人には、不向きかもしれません。

英語は、語彙やスラングは、そこまで難しく感じなく、しゃべるスピードもそんなに速く感じませんでしたが、とにかく、色々な国の人が出てきて、アクセントも様々なので、リスニングは、結構、難しく感じました。

舞台は、ドイツ、イスラエル、パリ、イタリア、アメリカと、色々な国にまたがり、本当に、様々な人種のアクセントが、出てきますので、アメリカンアクセントに慣れてしまった私の耳には、映画の最初から最後まで、アメリカンアクセントで話される映画より、リスニングが、かなり難しく感じました。

ちなみに、アヴナー役とエフライム役の俳優さんは、オーストラリア人、
スティーブ役とカール役の俳優さんは、イギリス人、
ロバート役とルイ役の俳優さんは、フランス人、
アヴナーの奥さん役の女優さんは、イスラエル人です。

また、アラビア語や、ヘブライ語、イタリア語、フランス語、などなども出てきます。

暗く重い作品で、観ていて、悲しくなりますが、娯楽作品だけでなく、スピルバーグ監督のこういった作品も素晴らしいなと、私は、個人的に、思いました!