形式主語 there

形式主語というのは、文法上の主語のことです。
あまり細かいことは気にせず、とりあえず、「There V S」で、「SがVである」というような意味になるとだけ覚えておけばOKです!

● There is a wad of money there!
  あそこに札束があるぞ!

この文で、主語は「a wad of money」、動詞は「is」です。
最初の「there」は、形式主語と呼ばれ、主語を導く副詞で、「There is 〜」で、「〜がいる、〜がある」という意味になります。
最後の「there」は、場所を表す副詞で、「あそこに」という意味です。

基本的には、これだけです。
あとは、「〜」の部分が、複数形であれば「are」になります。
過去のことで単数であれば「was」、過去のことで複数形であれば「were」で、「〜がいた、〜があった」という意味になります。
疑問文であれば、動詞を前に出し、否定であれば、動詞のあとに「not」をつけ、省略形にしたければ、「isn't」「aren't」などの形にするだけです。

● Why aren't there fat ghosts?
  なぜ太った幽霊はいないんだ?

「why」は「なぜ」、「fat」は「太った」、「ghosts」は「幽霊」の意味です。
構造は、以下のようになっています。

「There are fat ghosts.」という文が、次の否定文、
「There aren't fat ghosts.」になり、さらにこの文が、疑問文、
「Aren't there fat ghosts?」になり、さらにこれに、疑問詞「why」が文頭に付き、
「Why aren't there fat ghosts?」になります。

倒置のページで、倒置について書いていますが、この「there」を使った構文も、本来は倒置です。
形式主語 itと違うのは、「it」は代名詞で主語であるのに対し、この「there」は「副詞」で、主語ではないということです。
「there」は、主語を導き、主語のような位置に来ますが、文法的には副詞で、主語ではありません。

ですが、初心者のうちは、「There is 〜」「There are 〜」で「〜がある」、「There V S」で「SがVである」という構文になると覚えておけば、とりあえずOKだと思います。
意味がわかって、自分でも正しく使いこなせるのであれば、細かい文法学的構造を、無理に知る必要はないかもしれません。