形式主語 it

形式主語「it」というのは、主語が長くなり過ぎな時とかに、主語を「it」に変えて、本来の主語をあとに回すようなときに使われます。

● It is impossible not to spill the soup of curry udon.
  カレーうどんの汁を飛ばさないことは不可能だ。

この文は本来、「not to spill the soup of curry udon」というのが主語で、動詞が「is」、補語が「impossible」の第2文型ですが、ちょっと主語が長過ぎますね。
このようなとき、主語を「it」に変えて、「it is impossible」として、本来の主語をその後にもってきて、上のような文になります。
この主語の「it」のことが、形式主語と呼ばれます。

to不定詞は、ここでは否定形で、名詞的用法「not to 〜(〜しないこと)」になっています。
「spill」は「こぼす」「the soup of curry udon」は「カレーうどんの汁」で、「not to spill the soup of curry udon」で、「カレーうどんの汁を飛ばさないこと」になります。

● It is bad for you not to do what you want to do.
  やりたいことをやらないのは、お前のために良くない。

● It was romantic of him to pop up the question while he was picking his nose.
  鼻くそをほじりながらプロポーズするなんて、ヤツはロマンティックだ。

このように、「for」「of」を使う時があります。
よく、「of」は「人の性質を表すときに使われる」と言われます。
ただ、「人の性質」というより、

「It is 〇〇 (for、of)A to 〜」で、
 「〇〇」なのが「to 〜」なら「for」、
 「〇〇」なのが「A」なら「of」、

という感じに近いと思います。
この例でも、「bad」なのは「not to do what you want to do」、「romantic」なのは「him」になっています。

ただ、このあたりのことは、話し手の主観にもよりますし、英語に触れていれば、自然にわかるようになってきますので、初心者のうちは、そんなに気にしなくても大丈夫です。

● It is true that there are scentless farts.
  臭くない屁があるというのは本当だ。

この例は、「to不定詞」でなく、「名詞節」が後にくるパターンです。
この文は本来、「that there are scentless farts」というのが主語で、動詞が「is」、補語が「true」の第2文型ですが、主語が長いため、「it」を仮の主語にして、「that節」をあとに回しています。
「true(本当)」「there are 〜(〜がある)」「scentless(無臭の)」「fart(屁)」という意味です。