良い子は読んじゃダメ?な本ベスト3!

いままで、このテーマ別本シリーズでは、元気が出る本とか、青春小説とか、ジェットコースター小説とか、あとは、春夏秋冬に読みたい本、という、わりと健全な感じのものを扱っていたので、今回は、趣向を変え、狂気、児童性愛、輪廻転生論、少年犯罪、反倫理、被虐性愛、などなど、ちょっと危ない?毒になる?良い子は読んじゃダメ?な本を集めてみました。

3位 Crime and Punishment By Fyodor Dostoyevsky

「俺のような、選ばれし、非凡人は、独自の正義のため、法を超越する権利を持つ」という「casuistry(決疑論)」に取り憑かれ、ある人物を殺害することを決意する、主人公、ラスコーリニコフだったが・・・

かの有名な、ドストエフスキーの「罪と罰」です。
ラスコーリニコフのような、「自分は特別だ」「自分が正しい」と思い込んでいる人間は、始末に負えないものがあり笑、読んでいて、ずっとハラハラさせられっぱなしでした。
ただ、「なんで人を殺しちゃいけないの?」と聞かれたら、あなたは、答えられますか?

Crime and Punishment (Signet Classics) 罪と罰〈上〉 (新潮文庫) 罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

2位 Lolita By Vladimir Nabokov

多分に、心を病んだ笑、中年の文学者、ハンバート・ハンバートによる、12歳の少女、ドロレス・ヘイズ(通称「ロリータ」)への「sexual obsession」。

ロリータ・コンプレックスの語源となったこの作品ですが、実は、性描写などは、ほとんど無く、ハンバートの性的倒錯よりも、一番の魅力は、その濃厚な文章で、文に酔わされるような、高い中毒性があります!
ちなみに、「Foreword」で、この物語の登場人物達の最終的な運命が書かれているので、知りたくない人は、「Foreword」は最後に読んだ方がいいかもしれません。

Lolita (Vintage International) ロリータ (新潮文庫)

1位 Teddy(Nine Storiesに収録)By J.D. Salinger

十歳の天才少年テディが語る東洋思想!

「ライ麦畑でつかまえて」で有名なサリンジャーの残した短編集、その中でも、とりわけ、印象に残っているのが、最後に収録されている「Teddy」です。
「フラニーとゾーイ」のキーになっていることも、「6歳の時に気付いて、髪の毛が逆立った」という、本作の主人公テディ。
彼が語る思想は、一歩間違えると、とんでもなく危険ですが笑、同時に、興味深い事も、否定できません。
ちなみに、私は個人的には、最後は、テディは、そうしたかったから、そうなるように自分で仕向けたのではないか?と思いました。

Nine Stories ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

3位 午後の曳航 By 三島由紀夫

母と二人暮らしの、13歳の少年、黒田登。彼は、母の交際相手である航海士の塚崎竜二を、当初は英雄視していたが、竜二は、とんでもない罪?を犯す。そして・・・

三島由紀夫は私の大好きな作家の一人で、まだ、全作品を読んだわけではありませんが、何冊か読んできて、中でも、この作品は、ヤバめな印象が残っています。
神戸の事件を予見していたかのような、何とも後味の悪い作品ですが、子供たちの心理は興味深く、海外でも、「The Sailor Who Fell from Grace with the Sea」というタイトルで、翻訳、また映画化もされています。

午後の曳航 (新潮文庫)

2位 模範少年に疑義あり By 坂口安吾

「良い子」「善人」にもの申す!わずか数ページの随筆作品。

「日頃自分の好き嫌ひを主張することもできず、訓練された犬みたいに人の言ふ通りハイ/\と言つてほめられて喜んでゐるやうな模範少年といふ連中は、人間として最も軽蔑すべき厭らしい存在だと痛感したのである。」

坂口安吾は、「堕落論」も良いのですが、この作品は、体験談が語られているので、随筆でも、物語的なところがあり、そこがまたいいです。
といっても、説教臭い話ではなく、世間で一般的に言われている事と、逆の事が書いてあるのが、これまた、とっても魅力的です♪

坂口安吾全集〈15〉 (ちくま文庫) 模範少年に疑義あり
※ Kindle版なら、パブリックドメインですので無料で読めます♪

1位 少年(刺青・秘密に収録) By 谷崎潤一郎

10歳前後の、少年少女、私(栄ちゃん)、信一、光子、仙吉。泥棒ごっこなどをして遊んでいた彼等であったが、その遊びは、さるぐつわをはめたり、縛ったり、次第にエスカレートしていき・・・

これは、文庫本で、わずか50ページ足らずの短編ですが、かなりインパクトがありました笑
本当に常軌を逸した気味の悪い話で、大分ヤバイのですが笑、不思議な魅力がある作品です。
読んでみれば分かると思います笑

刺青・秘密 (新潮文庫)

最後に

The books that the world calls immoral are books that show the world its own shame. That is all.
「The Picture of Dorian Gray」 By Oscar Wilde

ヘンリー卿もこう言っていることですし笑(本当にその通りだと思います)、今まで、比較的、無難なものを紹介してきたような気がしたので、今回は、少し趣向を変え、ちょっと怪しげな本、万人には勧められない作品、というテーマで選んでみました。
というわけで、以上、「良い子は読んじゃダメ?な本」ベスト3でした!

最後に、これらは、あくまで、私の主観であることを、ご容赦いただけたらと思います
また、人によって、感じ方は違うと思いますが、世間的にも決してよろしくない、読んでいても決して気持ちのいいものでは無い、作品もありますので、自己責任でお楽しみください笑

洋書のほうは、翻訳版が出ているものは、私は読んでいませんが、「日本語で読みたい!」という人のために、翻訳版の画像リンクも、洋書の画像リンクの横に貼っておきました。
色々な方が、翻訳されている場合があり、色々なバージョンがありますが、代表的なものを、選んであります。